一言に「ウォシュレット」といっても、現在TOTOのウォシュレットには複数のシリーズが展開されており、ウォシュレットアプリコット・ウォシュレットS・ウォシュレットSB・ウォシュレットBVの計4種が代表的なものとして挙げられます。
TOTO製温水便座ウォシュレットを大きく分けると、
【ウォシュレットアプリコット】
と
【ウォシュレットS、ウォシュレットSB、ウォシュレットBV】
の2種に分類されます。
以下では【アプリコット】と【ウォシュレットS、ウォシュレットSB、ウォシュレットBV】のそれぞれの主な機能や違いについてご紹介させていただきます。
【ウォシュレット アプリコット】定価 ¥117,720~ 販売価格 ¥64,746~
キレイ機能や洗浄機能をはじめとする最新機能が凝縮された機能性デザイン性申し分なしの「ウォシュレット」最上位モデルがアプリコットシリーズとなります。
代表的な搭載機能として、1秒間に約100粒連射される洗浄水の水玉に空気を含ませることにより、「たっぷり感」ある洗い心地を実現するTOTO独自の「エアインワンダーウェーブ」機能や水から次亜塩素酸を含む水を生成し便器内やノズルを除菌し汚れを抑制する「きれい除菌水」機能があり、エコ機能としては、使う時だけ便座を温める「瞬間暖房便座(※1)」、便座を上下から保温材で挟み保温を図る「ダブル保温便座」や自動で学習し節電する「スーパーおまかせ節電」等の機能が搭載されております。
これらの機能を活用した状態でのウォシュレットアプリコット年間電気料金は約1,700円(※2)となっており、省エネ基準達成率(※3) 204%となっております。
更に、ピュアレストEX/QR/MR/掃除口付便器にGREENMAX専用品(※4)を組み合わせて運用した場合、通常の小洗浄より0.2L少ない3.4Lでのeco小洗浄が可能となり、節電のみならず節水にも貢献します。
TOTOのウォシュレットシリーズの中では唯一、温水を洗浄時に沸かす「瞬間式」を採用しております。
瞬間式のメリットとしては、湯切れを起こさず、朝のトイレラッシュ時も安心な点、温水を保温する必要が無くランニングコスト面で有利な点、貯湯式に比べ多機能な点。等となり、
デメリットとしては、最大消費電力が比較的高い(ドライヤー程度)為、トイレの電源が兼用回路で電子レンジやドライヤー等使用のタイミングに重なった場合、ブレーカーを落としてしまう可能性がある点、瞬間式モデルの大半が上位機種となりイニシャルコスト面で不利な点等が挙げられます。
また、デザイン面についても貯湯タンクを必要としない瞬間式の為フラットな形状となっており、TOTOがピュアレストEXとの組み合わせを推奨する程の拘りを感じさせる凹凸の少ないデザイン性でお掃除もしやすくなり、トイレの快適性のみならずトイレ空間の演出にまで一役買う、他のウォシュレットシリーズとは一線を画す存在であると云えます。
※1:瞬間暖房便座機能搭載品はF3AW/F3Wグレードのみとなっております。
※2:消費電力の値につきましてはTCF4833系を基準としております。
※3:2012年度基準に基づく瞬間式温水便座目標基準値(135kWh/年)÷年間消費電力量(kWh/年)で算出。
※4:アプリコット品番末尾に"AK"が入る品番がGREENMAX専用品となります。
【ウォシュレットS】定価 ¥93,960~ 販売価格 ¥53,400~
【ウォシュレットSB】定価 ¥83,160 販売価格 ¥46,653~
【ウォシュレットBV】定価 ¥74,520~ 販売価格 ¥24,120~
こちらのウォシュレット各シリーズに搭載されている機能については、ベーシックなものが中心となっており、【ウォシュレットBV】<【ウォシュレットSB】<【ウォシュレットS】の順に搭載機能が充実する形となりますが、具体的な機能の違いについてはウォシュレットSの一部グレードが男子小用時やトイレのお掃除に使える小洗浄より0.2L節水なeco小洗浄洗浄に対応、SBにはこれらの機能が省かれており、BVにはそこからノズルキレイ機能・プレミスト機能等が省かれる形となります。
また、上記でご紹介のアプリコットと大きく違う点としましては機能性の他に洗浄時用に沸かしたお湯をタンク内に貯め保温する貯湯式を採用している点も挙げられます。
「貯湯式」のメリットとしては、最大消費電力が瞬間式と比べて低く抑えられる為、トイレの電源容量を心配しなくて済む点、貯湯式は比較的安価な為、イニシャルコスト面で有利な点。等となり、
デメリットとしては、朝のトイレラッシュ時等の連続使用時に湯切れを起こしてしまう場合がある点、貯湯するタンクを内蔵する構造上、瞬間式と比べ大きめのデザインになる点、タンク内に貯湯し保温する性質上、ランニングコスト面で不利な点、瞬間式採用のモデルと比べ搭載機能が少ない点等が挙げられます。
こちら3シリーズについては、加熱方式とエコ機能が同等な為、
ウォシュレットSについては年間電気料金、約4,300円、省エネ基準達成率(※1)110%。
ウォシュレットSBについては年間電気料金、約4,200円、省エネ基準達成率111%。
ウォシュレットBVについては年間電気料金、約4,200円、省エネ基準達成率112%。
となっておりシリーズ間の年間電気料金もほぼ同等となります。
デザイン面についてもこれら3シリーズの違いはほとんどなくベーシックなウォシュレットのデザインと云えますが、ウォシュレットSシリーズのみ操作部に壁リモコンを採用しており、SB、BVについては操作部がウォシュレットの袖部分に配置されたデザインとなります。
※1:2012年度基準に基づく貯湯式温水便座目標基準値(183kWh/年)÷年間消費電力量(kWh/年)で算出。
ここでは上記でご紹介のウォシュレット各シリーズの販売価格と、年間電気料金目安をもとに、シリーズ毎のイニシャルコストと10年使用時のランニングコストを合わせた
トータルコストの比較
を行いたいと思います。
ウォシュレットアプリコット(TCF4833AK)
販売価格106,380円+年間電気料金約1,700円×10年
=10年使用時のトータルコスト123,380円
ウォシュレットS(TCF6552AK)
販売価格73,942円+年間電気料金約4,300円×10年
=10年使用時のトータルコスト116,942円
ウォシュレットSB(TCF6622)
販売価格33,846円 年間電気料金約4,200円×10年
=10年使用時のトータルコスト75,846円
ウォシュレットBV(TCF2222E)
販売価格24,620円 年間電気料金約4,200円×10年
=10年使用時のトータルコスト66,620円
※販売価格は全て執筆時のものとなります。
となっており、アプリコットを導入の場合、貯湯式に比べ年間電気料金が約2,500円お得になる形となりアプリコットを10年使用(ウォシュレットの耐用年数は7~10年)したと仮定しても、イニシャルコストとランニングコストを合わせたトータルコスト面で最もコストが掛かるウォシュレットがアプリコットとなります。
ここまでで
TOTO製ウォシュレットシリーズのそれぞれの特色
をまとめると、
アプリコット:ウォシュレット最上位シリーズであり高い機能性と洗練されたデザイン性を兼ね備えており、その中でもエアインワンダーウェーブはウォシュレットシリーズで唯一搭載。コストは掛かるものの実際の使用感に繋がる工夫と機能を充分に備えた【当店おすすめ】のウォシュレットその1。
ウォシュレットS:ウォシュレットの基本的な機能を抑えたスタンダードモデルでありリモコン洗浄ユニットと組み合わせる事でリモコン洗浄も可能。貯湯式ウォシュレットでは唯一操作部にリモコンを採用。
ウォシュレットSB:ウォシュレットのベーシックモデル。機能はウォシュレットSと同等となっており、操作部をウォシュレットの袖部分に配置したモデル。従来品からのモデルチェンジを経て定価が据え置きにもかかわらずノズルキレイ機能を追加搭載のコストパフォーマンスに優れる【当店おすすめ】のウォシュレットその2。
ウォシュレットBV:ウォシュレットのエントリーモデル。基本機能のみの搭載となっており、またカラーバリエーションもホワイトとアイボリーのみの2色展開。物件向けウォシュレット。
となり、壁リモコン採用のウォシュレットの中でアプリコットを当店がオススメする理由としては、アプリコットとウォシュレットSとの比較した場合、機能面ではアプリコットがウォシュレットSを圧倒しており、10年使用時のトータルコスト面ではほぼ横に並ぶ形となるため、特に理由がない限りは機能性に優れるアプリコットをオススメさせていただく形となります。
袖リモコンウォシュレットの中でウォシュレットSBを当店がオススメする理由としては、ウォシュレットSBとウォシュレットBVを比較した場合、ウォシュレットSBは清潔性を保つ機能を搭載、10年使用時トータルコストの差額も1万円以下となっており、年間千円未満でトイレのお掃除の頻度を下げられる為、ウォシュレットSBをオススメさせていただいております。
ウォシュレットシリーズのより細かな機能や特長は当サイト内
でそれぞれご紹介致しておりますのでこちらもご覧いただければと思います。
当記事はウォシュレットシリーズ毎の大まかな特長と比較、当店の見解をもとにしたオススメのウォシュレットについてご紹介させていただきました。
今後とも変わらぬご愛顧の程、何卒よろしくお願い致します。