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はじめに知りたい貯湯式と瞬間式
ビデ洗浄やおしり洗浄などの温水シャワーには温水を使います。温水の給湯方式は"貯湯式"と"瞬間式"の2種類があり、温水洗浄便座はどちらかに属しています。節電率や販売価格にも違いがありますので、違いを知っておきましょう。
貯湯式
タンク内のシーズヒーターにより温水を作りタンクに温水を溜めるタイプです。本体価格は安い傾向にあるので初期費用が抑えられます。
このタイプのヒーターは曲げ加工が出来る為タンク内の水を効率良く温められる様配置できるものの、常に水を温めていなければならない為、瞬間式に比べると電気代がかかります。連続使用により、一時的に湯切れを起こしたり温水がでなくなるリスクも…。
瞬間式
昇温スピードの速いセラミックヒーターで使用時に瞬間的に温水をつくるタイプです。
貯湯式に比べると本体価格は高い傾向にありますが、使うその瞬間だけ電力を使うので電気代は抑えられます。連続使用をしても、瞬間的に温水を作り続けられるので湯切れなどの心配はありません。
また、このタイプのヒーターは断線や酸化等の劣化に強く耐久性に優れています。
しかし、トイレ専用の電気回線がない場所では、瞬間的に大きい電力を使うことでブレーカーが落ちる場合があります。こういったケースは非常に稀ですが電気回線についても注意が必要です。
TOTO:アプリコット
LIXIL:パッソ
パナソニック:AWMシリーズ新Mシリーズ
開発力がすごいTOTOの節電
年間電気代ランキング
瞬間暖房便座+ダブル保温便座
"6秒で29度"を目標に作られたのがTOTOの「瞬間暖房便座」です。
6秒というのは、トイレ室内に入ってから便座に座るまでの時間。その6秒で便座の温度を「冷たくない」と感じる29度まであたためます。トイレが使われていない時には便座温度を自動で下げる機能も備えているので、節電にも大きく貢献します!
加えて、暖房便座を切設定にできる「タイマー節電」と「スーパーおまかせ節電」を使うと、さらに電力を節約できます。また、便座・便ふたに断熱材を内蔵した「ダブル保温便座」は便座の放熱を抑えることで温める電力を軽減。節電、省エネにより貢献します。
瞬間暖房便座ではない暖房便座にも、「タイマー節電」と自動で電力セーブができる「おまかせ節電」がついています。
瞬間暖房便座+ダブル保温便座:ネオレストNX、ネオレストAH2W、ネオレストRH2W、アプリコットF3AW、F3W
常時暖房便座+ダブル保温便座:ネオレストAH1、ネオレストRH1、アプリコットF3A、F3、F2A、F2、F1A、F1
タイマー節電(6h or 9h) |
おまかせ節電 |
スーパーおまかせ節電 |
一度設定する事で日々、同じ時間帯に便座のヒーターを自動的にオフにします。 |
![]() トイレの使用頻度を記憶し時間帯により便座の温度を自動的に下げて節電します。 |
![]() トイレの使用頻度を記憶し、全く使用しない時間帯は便座のヒーターを自動的に切ることで、さらに節電します。 |
ネオレストNX |
ネオレストAH |
※「タイマー節電」「おまかせ節電」「スーパーおまかせ節電」は購入時には設定されていません。
各種取扱説明書に設定の方法が記されていますので、お好きなタイミングで設定が可能です。
基本をしっかり備えるLIXILの節電
年間電気代ランキング
省エネ便座
LIXILの温水洗浄便座には、TOTO「瞬間暖房便座」やパナソニック「あったか速暖便座」のような素早く便座を温める機能がありません。
トイレを使わないときは便座温度を下げる「スーパー節電」や一定時間ヒーターをオフにできる「ワンタッチ節電」を使うと電気代を削減できます。
便座・便ふたに断熱材を使用した「省エネ便座」で温められた便座の放熱をなるべく抑え、さらに電力負担を軽減します。
LIXILは年間電気代が他メーカーよりも平均的に高いこと、節電の長所に独自性があまり見受けられないことから節電面ではLIXILに特筆すべき点がない印象を持ちます。
常時暖房便座+スーパー節電+ワンタッチ節電:サティスG、サティスS、プレアスLS、プレアスHS、アステオ、アメージュ、パッソ、KAシリーズ、KBシリーズ、アメージュ便器+(パッソ、アメージュ、KAシリーズ、KBシリーズ)
省エネ便座:サティスG、サティスS
ワンタッチ節電(8h) |
スーパー節電 |
長時間使用しない時間帯にスイッチを押してから8時間、温水と便座のヒーターをオフにして節電します。8 時間後に、温水温度と便座温度を元の状態に戻し、これを24 時間ごと(毎日同じ時間から)に繰り返します。 |
トイレを使わないときは、自動的に便座温度と温水温度を下げて節電します。 |
サティスG、サティスS、プレアスLS、プレアスHS、アステオ、アメージュ、NewPASSO、KAシリーズ、KBシリーズ、アメージュ便器+(パッソ、アメージュ、KAシリーズ、KBシリーズ) |
サティスG、サティスS、プレアスLS、プレアスHS、アステオ、アメージュ、パッソ、KAシリーズ、KBシリーズ、アメージュ便器+(パッソ、アメージュ、KAシリーズ、KBシリーズ) |
※ 「ワンタッチ節電」は8 時間を経過すると、機能は自動的に元の状態に戻り「待機中」になります。
※「スーパー節電」は購入時に設定されていませんので、一度設定が必要になります。
節電と心地よさを両立!パナソニックの節電
年間電気代ランキング
あったか速暖便座+保温便ふた
”自動節電”と使う人の”ここちよさ”を兼ねそなえた「エコナビ」。
エコナビには3つのセンサーがあります。そのうちのひとつ「ひとセンサー」は入退室をセンサーで判断し、使うときだけ便座を温める機能。さらに、高速で温める「あったか速暖便座」で便座の加熱速度をあげます。
トイレが使われていない時のムダな電力を大幅に抑えながらも着座時に充分温かい暖房便座を使用できますよ!
便座・便ふたには、座った時にヒヤッとしにくい樹脂製素材を使った便座と、二重構造の「保温便ふた」を使用し、ぬくもりをWキープ。暖房便座の放熱を防ぐことで、消費電力が軽減され節電、省エネに繋がります。
「エコモード」を使うと便座の設定温度を下げられるので、さらなる節電が可能に。温風乾燥の温度を調節しムダな電力を使わない「室温センサー」といった節電機能もございます。節電、省エネの機能が充実していながらも、使用者の使いごこちへのコダワリが伝わります。
エコナビ、あったか速暖便座はアラウーノS160とアラウーノVには付いていませんが、アラウーノS160には、エコモード、アラウーノVには、暖房便座の切設定ができる「おまかせ節電」と「8時間切タイマー」の節電機能が付いています。
あったか速暖便座:アラウーノL150
保温便座:アラウーノL150
エコナビ:アラウーノL150
保温切タイマー |
エコモード |
おまかせ節電 |
保温切タイマーを使用すれば、使用しない時間のヒーターをオフにして節電できます。節電設定時間は4時間・6時間・8時間からお選びいただけます。 |
便座や温水の温度を、高・中・低に変えられますが更に上をいく[eco]の便座温度なら、消費電力を大幅に抑えられます。 |
生活パターンを便座が学習します。トイレを使わない時間を判断して、自動的に節電します。 |
※「エコモード」「おまかせ節電」は購入時に設定されていませんので、一度設定が必要になります。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます!節電機能だけでもボリュームのある記事になりましたね。
各メーカーの節電機能はいかがでしたでしょうか?
トイレメーカー最大手といえるTOTOの魅力として「信頼できる開発力」をあげたいと思います。
"充実した節電機能"と"洗練されたトイレデザイン"の両立を実現しているのをみるとTOTOの開発力の強さを感じます。アプリコットTCF4833が3メーカー合同の節電ランキングの1位であることが、それを裏付ける証拠ではないでしょうか。
また、そのアプリコットTCF4833が価格が安く抑えられる組み合わせ便器なのもうれしいところ。ピュアレストQR+アプリコットはお求めやすい価格帯でありながら、タンクレストイレと並ぶ充実した機能も持ち合わせ節電率も非常にいいので1番のおすすめ商品です!
LIXILは素早く便座を温める機能がありませんので暖房便座の使い心地と節電機能が劣ります。
また、年間電気代が1,000円台の商品がなく、LIXIL最安電気代と他メーカー最安の電気代では、年間400円程度の違いが出ます。
LIXILのトイレは節電率に特筆すべき点はございませんが、「ノズル先端着脱式」や「お掃除リフトアップ」など清掃性が◎の機能や、世界最小のトイレサティスSなどLIXILにしかない魅力的な点がたくさんありますので、参考のひとつにしていただければと思います。
パナソニックは家電メーカーの強みを活かし、パナソニックの家電にもついている『エコナビ』(アラウーノL150のみ)で「節電と心地よさ」を実現しています。
清掃面でも機能部と便器が一体になり汚れが溜まる場所をなくした「スキマレスデザイン」という形状があるのをみると、トイレを使う人の小さな悩みや要望をくみ取り形にするのが得意なメーカーといえるのではないでしょうか。アラウーノL150は節電と使い心地のバランスがいい商品です。
また本体価格が70,400円~とタンクレストイレでは破格の安さ、アラウーノS160。年間電気代は4,700円と特別安くはありませんが、デザインの良さと販売価格の安さから弊社のトイレ売上1位の商品です。
各メーカーの節電機能は年々技術が進化しており、メーカーによっても節電の特徴が違います。
お客様が節電機能の中で何を重視したいか、どういった機能を使いたいかという点もトイレ購入の際に検討してみてはいかがでしょうか!
タンクレストイレ・一体型トイレ・組合せ便器について詳しく知りたい方は、各種の徹底比較記事をご覧ください!
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