タンクレストイレとは
タンクレストイレの価格
機能性に優れたタンクレストイレですが、実際に導入を検討するときに気になるのは費用ではないでしょうか。製品のグレードや機能によって値段には幅がありますが、工事費用も含めて120,000円が一般的な価格になります。
タンクレストイレとタンク式トイレのメリット・デメリット比較
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
タンクレス | ・トイレ空間がすっきりする ・掃除が簡単 ・デザイン性に優れる ・水を連続で流すことが可能 |
・別途手洗いが必要 ・水圧によっては設置の可否有 ・停電時に水を流せない ・ウォシュレット部の交換ができないケース有 |
タンク式 | ・手洗いがセット可能 ・水圧による設置制限無し ・タンクレスより少し安価 ・停電時に使用可能 |
・掃除がしづらい ・タンクが場所をとる ・連続で水を流せない ・タンクレスと比べデザインが劣りがち |
トイレを選ぶ時の徹底比較ガイド
にてご紹介させていただいておりますので、よろしければそちらもご覧ください。
タンクレストイレのメリット
インテリアにもすっきりとなじむデザインで、構造的に無駄を抑えてあります。外観だけではなく、機能もいろいろとプラスされているのが特徴です。
トイレ室内を広く使える
タンクレストイレの長所は、何といってもタンクの分のスペースがいらないことです。タンクの分だけトイレ室内を広くしてくれるだけではなく、目線の位置にタンクがないだけで圧迫感がなくなります。家の間取りの中でデッドスペースを活用するケースが多いのがトイレです。スペースもぎりぎりにされやすい場所だけに、タンクがなくなるだけでかなりの余裕が出てきます。トイレ本体もローシルエットに作られているので圧迫感を感じません。タンクありと比べて、高さは30cm前後、奥行は10cm前後の広がりができます。
お手入れが簡単
タンクレストイレのデザインは非常にシンプルです。凹凸もできるだけ減らされたデザインが採用されている場合が多く、掃除がしやすく作られています。継ぎ目やタンクと便器の隙間、段差を無くした構造は、ほこりや汚れがたまりにくく、拭き掃除の手間が格段に減るからです。トイレ自体もコンパクトで、掃除する表面積も少ないのがメリットです。タンクが邪魔で拭きにくかった床部分や背面も簡単に掃除できます。トイレは清潔な環境を目指したい場所ですので、コンパクトなことは大きなメリットになるのです。
見た目がおしゃれ
シンプルなデザインにまとめられているタンクレストイレは、室内全体をすっきりでおしゃれにしてくれます。これまで形状もある程度決まっており、トイレであることが前面に出ていました。タンクレストイレは従来の形状から流線形が基本となり、スタイリッシュなデザインが採用されています。日本初となったタンクレストイレである「ネオレスト」の最新モデルであるネオレストNXは、まるで美術品のような形状を作り上げました。デザイン性の高さが生活空間の一部から、トイレを癒やしの空間に変えてくれたのです。
スタイリッシュでコンパクトなデザインは、省スペースにも寄与しました。インテリアと合わせやすくなり、余裕のあるおしゃれな空間として、いろいろと変化させることも楽しめるようになったのです。
搭載機能が多彩
トイレメーカー各社共に、タンクレストイレは最新技術を投入してきおり、フラグシップ的な役割も持たせているといえます。トイレ大手メーカー3社であるTOTO・LIXIL・PANASONICで比較してみましょう。
TOTOは「ネオレスト」です。一部グレードに入室時から汚れや、臭いを抑えるキレイサイクルが搭載されています。使用時のみ便座を温める瞬間暖房便座は、節電効果の大きな機能です。
LIXILのタンクレストイレは、「サティス」です。便座からクラシックの名曲が流れる「リッラクスミュージック」機能を一部グレードに搭載しました。
夜中にトイレを利用するとき、明かりが強いと目が覚めてしまうでしょう。「ほのかライト」は、明るさを抑えてあります。このようにトイレを快適に利用できる機能に注目しているのが特徴です。
パナソニックのタンクレストイレは「アラウーノ」です。アラウーノの特筆する機能は便器の中にある泡です。一部機種に搭載されている機能で、通称「激落ちバブル」と呼ばれる泡が、内部をきれいに保ちます。飛び跳ねにも注目した便器で、床周りも清潔に保てるのはパナソニックの特徴です。
連続で水を流せる
タンクレストイレは、水道が直結されているため水を貯める必要がなく連続で水を流せます。タンクに貯めるまでの時間は、水圧や商品で差がありますが、大体1分前後かかります。朝の忙しい時間、家族が連続で使うと水が溜まるのを待つといった経験をした方も少なくはないでしょう。その点、タンクレストイレは待たずに済むのでスムーズに使えます。
タンクレストイレのデメリット
停電時に水を流せない
ほとんどのタンクレストイレは電気を使用してバルブを開閉し水を流すので、災害などで停電すると電動では水を流せなくなり、手動のレバーで水を流すことになります。水が全く流せなくなるという事ではありませんが、気を付けておきたいポイントの一つとなります。
手洗いの有無を選べない
タンクの上部に手洗いをつけられたため有無を選択できましたが、タンクレストイレでは設置できません。そのため、手洗い用のカウンターの設置が必要です。例外的にパナソニックの「アラウーノV」などに取り付けられているものもありますが、かなり限定されているので注意したほうがいいでしょう。
水圧により設置出来ない場合がある
水道管を直接取り付けて使うのがタンクレストイレです。この特性上、水圧が弱いと使えない可能性が出てきます。マンションの高層階などで水圧が弱いことがありますが、目安は0.05MPa~0.10MPaの水圧です。水圧計測装置などで測れますが、バケツで計測できます。
計測方法としましては止水栓にホースを取り付け、バケツに10秒間水を貯めます。この時の水量を測って水圧を予測します。
・止水栓が床:4リットル以上
・止水栓が壁:4.5リットル以上
この数値を超えられたら、水圧はクリアしていると考えられます。
タンクレストイレおすすめ製品3選
TOTO ネオレストシリーズ
TOTOは「ネオレスト」シリーズです。 きれいに保つことを主眼に置いており、汚れや臭いを検知して洗浄、脱臭、除菌などが機能する「きれいサイクル」が特徴です。この機能により常に清潔な状態を保てます。形状もTOTO独自開発で、フチなしになっているのは大きな違いです。フチありの従来構造と比べると格段にお手入れをしやすくなりました。使用水量も効率化された「トルネード洗浄」もポイントで、これまでの形状と比べてかなりの節水ができます。
一部グレードでは、電気分解した水で除菌できる「きれい除菌水」を搭載しています。この水を霧状に吹き付け、汚れの付着を防ぐTOTO独自の方法です。
TOTOネオレストシリーズの製品はこちら
リクシル サティスシリーズ(G・Sタイプ)
LIXILは、国内メーカーの中でもタンクレストイレに力を入れてきました。「サティス」シリーズがタンクレストイレですが、デザインがとてもシンプルです。トイレのインテリアに合わせやすいデザインで、サティスSでは奥行き650mmというコンパクトなつくりは限定されているトイレの空間を広くしてくれます。
節水機能も優れており、Gタイプは「大4L、小3.3L」という、これまで以上の節水能力を持っています。従来品と比較すると、2日間使用するとお風呂一杯分以上の節水が実現できるほどの差があるのです。
スマートフォンをリモコン代わりにできるのも特徴です。トイレの機能としてはかなり珍しいものですが、ウォシュレットの洗浄位置や水量の強弱などまでスマートフォンから設定できます。
LIXILサティスシリーズの製品はこちら
パナソニック:アラウーノシリーズ
パナソニックのタンクレストイレは、「アラウーノ」シリーズです。名前からも想像できますが、「流すたびに掃除してくれる」のがコンセプトになっています。アラウーノシリーズの一部グレードに、ダブル洗浄機能「激落ちバブル」が搭載されています。直径5mmのミリバブルを発生させて大きな汚れを除去し、さらに直径60μmのマイクロバブルで小さな汚れを除去するのです。
泡のクッションを使ってとびはね汚れも防ぐ「ハネガード」機能もあります。トイレを清潔に使うための機能を中心としたのがパナソニックの強みになりました。泡を発生させるために使われる洗剤は、市販の台所洗剤が使えます。それも3か月に一度の補給で使えるので手間もかからず便利でしょう。
パナソニックの場合、便器の素材は陶器ではありません。独自に開発した「有機ガラス系新素材」を使っています。この素材のメリットは水アカを寄せ付けないところで、汚れが付着しにくく掃除が簡単です。
Panasonicアラウーノシリーズの製品はこちら
タンクレストイレでトイレを清潔に保とう
メリットだけでなく、デメリットもありますので、理解したうえでトイレのリフォームを検討しましょう。
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まとめ
タンクレストイレは、省スペースに収められるほか、非常に魅力的な機能を持っています。大事なポイントは設置できる水圧があるかです。メーカーや小売店に確認してもらうほか、給水管の吐出量から逆算できますので、気になるときは一度ホースをつなげて試してみるといいでしょう。メーカーごとに特色もはっきりと打ち出しています。使用される方々が求める機能とともに快適な環境になるか比較してみるのも大事なポイントです。
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